相棒 -劇場版II-

『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』
 2010年12月23日に全国東映系にて公開(興行収入31.8億円) 

 そして先週2012年5月6日に、日曜洋画劇場枠で地上波初放送したので録画チェック。ちなみに先々週の『劇場版-絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』での15.3%を越えて、視聴率は19.1%を叩きだしたとか(Season10の最終話20.5%には届かなかったものの、まずまずの人気ぶりに一安心)

 私は映画館には行きそびれたので、当時は本当にびっくりしたものです。というのも、映画は映画としてのパラレル世界、同名シリーズの重要な登場人物を扱う場合はてっきりテレビが最初と思っていたからで、まさかお金を払って映画を観ているひとたちを優先してストーリィを進めるとは

 「おかしいね・・・殺されるなら、お前だと思っていた」

<感想>
 会議室の窓が防弾ガラスとしても篭城するならカーテン締めとけよ!というツッコミはさておき、陣川警部補も参戦して常連キャストの総登場だったけど、捜査一課の伊丹んたちはあまり活躍しなかったし「花の里」女将たまきさんの出演はほんの一瞬だったのはちょっと残念かな。(テレビの尺あわせでカットしたかは不明)ただし、そのぶん今回は眼鏡を外してフランクな大河内監察官が、いつものように組織人として官房長サイドに与するポジションに戻ったり、神戸くんの体を張った熱意にほだされて特命サイドに寝返ったりと大活躍だった。もちろん、メインイベントは右京さんの「官房長っおおお!」と叫ぶ一連に終始したわけですが・・・内部監査で懲戒処分を受けたノンキャリアの末路。因果応報とはいえ、こういった決着は悲しすぎますね。最近だと『ラストエグザイル-銀翼のファム-』でルスキニア総督を討ったディアンを連想しそうだけど、それはまた別のお話。どっちにしろ、本人はいつ殺されてもいいように心構えをしていたというのは、その後のテレビシリーズを見ている方なら言わずもがなですね。杉下右京と小野田公顕。組織に抗う正義と、組織に与する正義。立場の違いこそあれ、こんなかたちで「正義の暴走」をロールモデルにしようとした小野田官房長は、ひょっとしたら右京さんの反面教師を買って出ようとしたのかもしれません。いつも漁夫の利で功績を積み上げてきた片山雛子女史は、これを見てどう思ったのか気になるところです(笑)果たして「自己満足の正論」に対する答えはSeason11に引き継がれるか?


「だからといって、僕は僕の進む道を変えるわけにはいきません。それが、僕の官房長へのお別れの言葉です」