健全な不自由

 在宅ワークをするようになってから、私の自由には拍車が掛かっていました。お腹が空いたら食べる、眠くなったら眠る、24時間いつでも自由気ままな生活をしてきました。その結果、深刻な偏頭痛の兆候が!ということで原因を色々調べてみたらマグネシウムやカルシウム不足に加えて、不規則な生活習慣が挙げられたわけです。

 やっぱり自由すぎるより、ちょっと不自由なほうが生きやすいのでは?

 人間は「ひとり」では生きていけないと言われていますけれども・・・

 人間は「ひとり」じゃない、自分も「ひとり」じゃない。脳を大事する自分、心臓を大事にする自分、肺を大事にする、腎臓を大事にする自分、足を動かしたい自分、手を動かしたい自分、ラーメンが好きな自分、チャーハンが好きな自分、ほうれん草が苦手な自分、横になって本を読みたい自分、コーヒーより紅茶派な自分など千差万別。およそ60兆個もの細胞が1つの方向に進んでいる。これは一種の自分共同体。ひとりの自分が自由に振る舞うことによって、その他大勢の自分たちに与える副次的被害は、場合によっては甚大なものになっているかもしれません。

 例えば、水族館のイワシ水槽に天敵であるサバを入れたら、単独で飼育するより寿命が1.5倍に延びたといいます。そこまでいかずとも、完全なる自由より、ちょっぴり不自由なほうが延び代がある。ほんの少し自分ルールを築いたほうが生きやすいんではないか。ゲームは1日1時間だった時代が、最もゲームを楽しめていた。食べたいときに食べたいものだけを食べず、制限を設ける。あるいは毎朝この時間に起きる、という早起きは三文の徳を実行すれば、必然的に朝食を摂るタイミングや大便に行く間隔も定まるでしょう。在宅仕事の常で、締切日さえ守れば何時に起きても自由すぎるというのは、最初はすごい魅力的で今でも基本姿勢は変わりませんが、食物連鎖のルールから外れた一匹狼である以上、最低限のルールぐらいは墨守しなければ不自由なストレスフリーと両立することはできないと思われ←今ココ