ボクが誕生日を公開しない理由

個人的な感想として、誕生日を祝うというのは好きじゃなかったので、その理由を考えてみた。というのも、一応今月(9月)が誕生月に当たることもあって改めて考え直してみたというほうが正しいかもしれない。

 さておき、岡田斗司夫氏いわく思考の高速道路化を試みるように「誕生日が好きじゃない理由」を10個ぐらい挙げてみたい。

 1つ目《なんか軽い》
 あ、そういえば明日俺の誕生日だ・・・みたいな執着と発想でみずから公表してからの「おめでとう」に対する「ありがとう」には愛着や真実味がない。ましてtwittermixiに呟いたところでの「おめでとう」「ありがとう」というやりとりは「おはよう」「おはあり」と同じ挨拶である。挙句TSUTAYAの無料レンタル券みたいなステマチックな軽さには涙が止まらない。

 2つ目《なんか閏年の補正が虚しい》
 毎年4年毎にやってくる366日目。実際の1年が約365.2422日なので、ユリウス暦でいうところの1年より0.078日長くなるために必要な更新料を払っているらしい。毎年やってくる誕生日はズレているんじゃないか?ボク個人的には、生誕777日目とか1000日目に祝ったほうが素直に素敵だと思うんだ。

 3つ目《なんか生きてることが当たり前なくせに白々しい》
 これが戦前とか文明開化よりずっと昔の平均寿命が20歳もいかないような時代だったら、粛々と歳月を重ねて生きられたありがたみもある。もしくは途上国の貧困にあえぐ環境だったら諸手を挙げて祝いたい。残念ながら、そして嬉しいことに明日食べるものに困らない立場としては、生きることは呼吸することではない、行動することだ byルソーである。

 4つ目《なんか誕生日って住民票でしか見ないんだが》
 例えば星座占いとか動物占いみたいなものを調べる指標として誕生日を使う人は違うかもしれないけど、不幸中の幸いにしてボクには日常の中でその数字を入力するチャンスや習慣がない。

 5つ目《なんか実感がない》
 何月何日何時何分に「おぎゃー」とか、正確に覚えている方が何人いらっしゃるかわからないけど、この日に病院の分娩室で産声を上げたと言われたところでそれを鵜呑みにしていいのか?と首を傾げてしまうのがボクです。親の匙加減で市役所に届出を出すタイミングに差異がある事例もよく耳にするし、そもそもこの世に生を受けたのは「おぎゃー」を言うより十月十日遅いんじゃないか?

 6つ目《なんかサプライズ感がない》
 友人から誕生日おめでとう!とかクラッカー焚かれて、その瞬間まで自分の誕生日を忘れているような幸せ者を除いた場合、毎年の恒例行事に成りさがった記念日は他にもたくさんあるので戸籍上の数字を取り立てて愛でる必要を感じない。それこそ間瀬元朗イキガミみたいに、ある日突然政府から「今日はあなたの生誕1000日目です」みたいな通知が来るようにして、それまでいつなのか暗算しにくいような記念ならいいのにと思う。

 7つ目《なんかプレゼント欲しいみたいな》
 義務教育までの子どもだったら、誕生日は親から高価なものが貰えるセレモニィになっていたので仕方がないし、実際問題ボクもパブロフの犬よろしく涎を垂れ流しながら誕生日を待ちわびていた気がする。金銭目当ての条件反射で素晴らしい記念日って刷り込みだ。逆にいえば社会に出て大人になってしまえばもう蒙古斑とはおさらばしたい。

 8つ目《なんか死が近づいてるみたいな》
 さっきイキガミの例を自分で言っておいてなんだが、年齢を重ねるにつれて誕生よりも寿命が近づいて見えるようになる。ガクトさまのように「まぶしくて見えない未来」とは勝手が違うわけだ。2010年の平均寿命は86.39歳(女性)で、男性でも79.64歳みたいなので、あと何年しかおまえは生きられないんだぞ?と死の宣告をされているような気がしてならない(笑)

 9つ目《なんか統一するのが面倒くさい》
 これは完全にボク個人的な問題なんだけど、上記のような理由(主にその5)が端を発して現在自分の誕生日は複数存在している。戸籍上の誕生日よりも、もっと「自分が生まれた日」が実感できる日だ。(例えば本名の改名申請を行って裁判所から審判がくだった日とか)そういう特殊な事情を抱えているので、ここ数年は後者のほうを(聞かれたら)公表したりする。でも、たまに身分証の提示を求められるような手続きでもそれをやってしまって面倒な目に遇うことが多々(笑)

 10つ目《なんか誕生日と新年が同じ匂いするのに》
 年間を通じて最も大きな行事2トップは、謹賀新年と誕生日なんじゃないだろうか。その年or歳まで無事に迎えられたことを祝福するわけだし、でもそれなのに会社やバイト先で「明日は誕生日だから休ませてください」なんて言った日には、上司から一生来なくてもいいよと言われそうで怖い。不公平だ。



 ・・・もちろん、これはボクの勝手な感想なので、他の皆さんの誕生日はすごくいいと思います←いまさら腰を低くしても遅いか?少なくともめでたい日は多いほうがハッピィだ。次の誕生日が無事にやってくることを切に願うばかりです。