『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』が好きな10の理由

問題児たちが異世界から来るそうですよ?』に関して、私は原作は読んだことがありません。一般小説と違って、ラノベはアニメ化しやすいので極力読まないようにしています。Wikipediaによると、竜ノ湖太郎氏による日本のライトノベル。イラストは天之有が手掛けている。角川スニーカー文庫角川書店)より、2011年4月から刊行されている。略称は「問題児シリーズ」


 ・・・というわけで、あくまで3話しか見てない原作未読者ですが



〜私が好きな理由その1〜お前はすでに完成している
 「なんか面白いことねーかな」「あーヒマ、超ヒマ。ヒマが売れたら人稼ぎできる自信があるね」それは第1話の第一声。それは私自身が学生時代に何度も憂えていた願望機に他なりません。昨年は『はぐれ勇者の鬼畜美学』がそうでしたが、そしてジン君に対する接し方も第3話「明日のゲーム勝てよ、そしたら俺が昔の仲間を取り戻してやる」自分でやれば一番簡単だが、それをせずにコミュ主本人の自立を促すカッコ良さは『スクライド』のカズマのようだ。『医龍』ではすでに天才外科医の朝田龍太郎を持ってきて、研修医の伊集院登を育てたように、すでに3話からスパルタ準備が行き届いているところも高感度が上がった

〜私が好きな理由その2〜キャラデザが好み
 ラノベは挿絵があるので必ずしもじゃないけど、アニメは画で5割が決まったようなものです。(作画厨ではないので単純にデザイン的な話)少なくとも私の場合、例えば『ジョジョ』みたいに画がダメなら、いくら内容が良くても1話で切りますし、だったら原作小説なり西尾維新とか舞城王太郎のノベライズ版を読めばいいと考える主義だからです。もちろん萌えを前線に押し出した空気系やハーレム系に走るぐらいならR-18作品で満足なので同じように1話で切ります。最近はアイドル系も盛んですが、マクロスシリーズ以外は受け付けない。なんか全部7のジャミングバーズにしか見えないので。そういう意味では私の色眼鏡に合格した(笑)数少ないキャラデザでした

〜私が好きな理由その3〜ロリ需要
 お姉さん的な巨乳需要や銃や戦車とかのミリタリィ需要など色々ある中で、『みなみけ』以上『ロウきゅーぶ!』未満のちょうどよさ。黒子ばりの合法ロリ代表には白夜叉しかり、ガルドに命じていた吸血鬼の幼女しかり、そして何よりノーネームのコミュニティに属する120人みんな幼い児童というのがすごい。お嬢様たちに提供する風呂場を綺麗に掃除したり子どもたちが献身的に世話する倒錯感も好材料

〜私が好きな理由その4〜懐古刺激
 鬼畜勇者に狂乱家族の凶華を足したような主人公、ギアスなあの人や遠坂家のお嬢様、動物の能力を借りる万能アビリティなど個性豊かな反面、いきなり第1話から3人がそろうので説明不足になりがちだが、言葉の端々で語られるスクラップの人間像は十分理解できる。すでに色々引用している他作品の多くが私好みである。換言すれば連想される名キャラや名シーンが共感の再認識というか、パロディに走らずそれができるのも立派な才能だと思われ。何よりまだ3話しか見てないのにこんなに感想が次から次へと出てくる時点で(笑)とにかくストーリィ的な期待はできなくても、キャラ重視の人形劇でいえばおつりがくる出来。もちろん私個人的なバイアスありきの贔屓目なので、これから想像を裏切られるかもしれないけど、なんだろう、別にそこで裏切られても許せちゃうんだ。惚れた弱みってやつか

〜私が好きな理由その5〜熱血、命張る
 すべては強いやつと遊ぶために、ノブレス・オブリージュ的な正義感に、友達をたくさん作るために、総じて「暇つぶし」に命を懸ける個々人の動機付けが身勝手で人間らしいのに共感が持てる。その結果もたらされる「魔王相手に旗と誇りを取り戻す」というお題目を支えた舞台装置というのも火に油を注ぐような「熱さ」を感じて素晴らしい

〜私が好きな理由その6〜これはゾンビですか?に足りなかった主人公補正
 私はトータルすると『これゾン』は好きな部類でしたが、放送当時からどうしても魔装少女に扮する主人公の下世話な演出が好きではありませんでした。最近でいえば『アクセル・ワールド』のチビデブ主人公に対する『ソード・アート・オンライン』の自称ビーターのように、やっぱりどんなに物語が良くても主人公がアレじゃ説得力ないよね?的な悶々とした欲求不満だったのでビジュアル面での主人公は文句なし

〜私が好きな理由その7〜心地よい省略化とお約束の両立
 これは理由その1に通ずるものがありますが、失敗や過ちを繰り返して成長していくプロセスが終わっている主人公というのは私にとってプラスでした。これから強者なりの失敗や過ちはあるでしょうけど出鼻を挫かなかった功績は大きい。学園モノが多い宿命のラノベ業界、主人公は学ラン着てるし少年少女とはいえ異世界だし回想で後々語られるというのでちょうどいい。総じて、箱庭は箱庭でも、名キャラたちを招集した箱詰め。ギフトゲームという種目別による異種格闘技戦を成立させる夢の競演、そして単純な「強さ」だけじゃない勝利感には期待が持てます

〜私が好きな理由その8〜クロウサギの可愛さ
 第2話では道草を食っていた主人公を連れて帰ってみれば、女性陣のほうは勝手に虎男のガルドに対戦を申し込んでいたと聞いて「このお馬鹿様!お馬鹿様!」とハリセンツッコミなど初々しく微笑ましい。スーパーサイヤ人みたいに興奮すると髪の色がピンクに変化するのも素敵だ

〜私が好きな理由その9〜素敵なOP
 あくまで及第点という意味ですが(笑)とりま説明乙な歌詞も良い意味で高評価だ。「この手にある運命、覚醒したカオスの時代がまた真実を隠す。孤独の果て、微かに浮かぶぬくもりはMIRAGE〜この星は神が創った歪なジオラマ、人は皆幸せという、GIFTを探すの巻き起こせよ、1,2,3!乗るか反るかのBLACK or WHITE!この瞬間予想外の伝説が生まれる、狙い定めて1,2,3!ためらわずにBan!退屈な日常を撃ち抜け」

〜私が好きな理由その10〜問題児への憧れ
 私にとってもうひとつの願望機が学生時代のリベンジ、つまり問題児になってみたかった、もしくは問題児みたいに脚光を浴びたかった。例えば小学校の給食の時間、風邪で休んだ生徒のプリンが出てくると「じゃんけん」で勝った生徒がゲットできるという一見すると平等精神あふれるルールがありましたが、そのゲームに参加するためには挙手制に則らなければならなかった。つまりクラスメイトのなかでも問題児が中心となりやすく、それは「他人のことは顧みず自分の意見が主張できる」人間だけに与えられた特権であり、窓際族な私にとっては裏山以外の何者でもありませんでした(汗