各1話(夏期)

 2012年夏季開始の新作アニメ一覧 http://gigazine.net/news/20120602-anime-2012summer/
 
 ◆輪廻のラグランジェ season2  ◆境界線上のホライゾンII 
 ◆トータル・イクリプス
 PCゲームメーカー「アージュ」が2003年に発売したアダルトゲーム「マブラヴ」はのち全年齢版が発売されたりコミック、小説でも展開されるなど人気で、続編として「マブラヴ オルタネイティヴ」が製作された。そのオルタネイティヴの系譜を継ぐスピンオフ企画として生まれたのが本作品の原作「マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」。「マブラヴ オルタネイティヴ」が始まる11ヶ月前を舞台としたメディアミックス企画で、ゲーム雑誌「TECH GIAN」で小説が、コミック電撃大王で漫画が連載されており、とうとうテレビアニメ化となった
 ◆TARI TARI
 「true tears」「花咲くいろは」に続く、ピーエーワークスのオリジナル(true tearsは同名ゲームを原作としているがストーリーもキャラクターもオリジナル)。この2作品では会社の所在地である富山県と隣の石川県を舞台としたことで舞台探訪(いわゆる聖地巡礼)が盛り上がったが、本作は江ノ島が舞台となっている。なお、ヒロインの坂井和奏を演じる高垣彩陽は「true tears」でもメインヒロインの1人、石動乃絵を演じている
 ◆人類は衰退しました
 キャスト わたし:中原麻衣 祖父:石塚運昇
 ゲームのシナリオライターと作家の顔を持つ田中ロミオが手がけるライトノベルをアニメ化。小説の挿絵は1巻刊行時から6巻までは山粼透が担当していたが、続投が難しくなったという事情から戸部淑に交代、キャラクターデザインも一新されて新装版が刊行されることになり、以後山粼のイラストは使用されないことになった。アニメのキャラクターデザインも戸部デザインに準拠しており、山粼デザインによるスパゲティのような巻き毛をした「わたし」は見ることができないのが残念
 ◆じょしらく
 原作:別冊少年マガジン刊「じょしらく」(著:久米田康治/画:ヤス) 監督:水島努
 落語天女おゆい・・・そういえばラジオだけ聴いて本編0話で切ったのはいい思い出。『小島幸子小林ゆう日本橋天女放送局』
 ◆ココロコネクト 
 原作:庵田定夏(ファミ通文庫ココロコネクト」シリーズ」/エンターブレイン刊)
 キャスト 八重樫太一:水島大宙 永瀬伊織:豊崎愛生 稲葉姫子:沢城みゆき
 第11回えんため大賞特別賞を受賞したライトノベルをアニメ化。キャラクターデザインの赤井俊文は「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」でもキャラデザを担当し、京都アニメーションっぽい(堀口悠紀子っぽい)とネット上で話題になったが、本作の場合は原作イラスト(キャラクター原案)を担当している白身魚が堀口さんのペンネームだったりする。ちなみに、赤井さんは「堀口神」という名義で原画に名を連ねたこともあるほど堀口さんのことを尊敬しているとのこと
 ◆ソードアート・オンライン
 キャスト キリト:松岡禎丞 アスナ戸松遥 リーファ竹達彩奈
 原作は川原礫で、春季に放送されたアニメ「アクセル・ワールド」の著者でもあり、同一作者の別作品が春夏と続けてアニメ化されるのはレアなケース。ちなみに、この「ソードアート・オンライン」はもともとオンライン上で公開していたもので、「アクセル・ワールド」で電撃大賞を受賞後、商業作品として刊行されることになった

 ・・・というわけで、

 以下のラインナップを最初に目を付けて、『だから僕は、Hができない。』『カンピオーネ!』『この中に1人、妹がいる!』『恋と選挙とチョコレート』『はぐれ勇者の鬼畜美学』などは事前情報を入れずに観てみた。以下の感想は、私が個人的に観た順序によるもので、放送日やランキングとは異なります。さらに、ネタバレも含んでいるので初見さんにはお勧めできませんし、あくまで私個人的な、率直な偽りのない第一印象を吐露しているので「好き嫌い」はたぶんにあると思いますのでご容赦ください








輪廻のラグランジェ season2』01話(先月の先行放送)
 高校生らしく進路問題からスタート。 season1より戦闘シーンは期待できそうな予感。いつものように、ライフセイバより早く人助けする主人公まどかは、「ジャージ部に引退はないから」としているけれど1人になって元気がなかった。その一方で、キリウスたち3人組は支店として「海の家」を任されていた。鴨川で宇宙規模の会議?Aパートラストでランと再会を果たすが、その後すぐムギナミの機体もやってくる。ラン「まどかは私が守るから」「ムギナミはまどかを殺そうとしている」 この段階ではムギナミはまどかをアウラに乗せたくない一心で独断先行しているきらいがある。ウォクス・アウラは起動しなくなったままだったが「新学期だぞ!いいかげん起きろ!この寝坊助!」の一喝で再起動。何かキッカケがあったとすれば3機が近くに揃っていたからか?まどかに叩き起こされるように再び出撃して次週へ。「私に無断でケンカするな!」

カンピオーネ! 〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜』01話「はじまりの物語」
 主人公の草薙護堂(CV松岡禎丞)は私立城楠学院高等部1年5組。今回は、その彼が「世界で7人目の王」になるまでの48時間を30分弱でお送りされた。最も若き王にして神殺しカンピオーネたる由縁までをダイジェスト。祖父の使いでイタリア・サルデーニャ島へ、石版のような魔導書を返すため、ルクレチア・ゾラ(CV田中敦子)を訪ねた主人公だったが、一般にとっては自然の災厄=神々の戦いに巻き込まれる。そこで天才魔術師エリカ・ブランデッリ(CV日笠陽子)と出会い、さらに謎の少年に石版の所有を許され?とりあえず祖父の愛人ルクレチアの邸宅へ行くと、あっさり石版「プロメテウス秘笈」を草薙に譲ってしまう。そして翌日、別の神=巨人と謎の少年の決闘勃発。「民を守るのが騎士の務め」として、島が壊されることを心配して止めようとするエリカと、彼女を追って闖入する草薙だったが、発起人の少年というのが果たして自分が死ぬために神々と戦っている奇特なやつで、巨人と契約を結ぶと共闘して?さらにエリカとキスをして?少年から剣を奪うと、ギルガメッシュのゲート・オブ・バビロンよろしく串刺しにして、晴れて神殺しの称号を得たのであった。この展開をどう次週で落ち着かせるのか不安は残る。とりあえず今期最大のチート主人公(笑)
 
トータル・イクリプス』01話 帝都燃ゆ(前編)
 首都は京都、西暦は2000年以前、人類の脅威として襲い掛かる謎の生命体BETA(ベータ)から地球を守る総力戦。歴史の年表をたどるように月面戦争から地球侵略へと被害拡大するなか、今のところ直接の表現は描かれていない。Aパートでの訓練学校を経て補給基地への配属を受け、主人公かヒロインかCV中原さんがいよいよ実機に乗り込んでの戦闘シーンは第2話からのようだったが、全体的に壮大なストーリィを含んだ「前口上」といった感じで煽りがすごくて逆に心配。時代がかった世界観は『サクラ大戦』みたいだが、無駄にエロすぎるパイロットスーツといい『フリージング』のような予感もさせる
 
TARI TARI』01話「飛び出したり 誘ったり」
 とりあえず主人公らしき坂井和奏(CV高垣彩陽)は朝から朝食を作って(母は他界らしい)娘に世話してもらってる父はダメ親父かと思えば、ちゃんと言われたとおり食器を洗っていたので好感が持てた。和奏をはじめ登校から「花」を持参していたのは、担任教師の産休祝いだったというのは微笑ましいスタート。彼女と交代するようにウイーンから帰国子女(男)がやってくる。彼は日本を勉強中(ラーメンの食べ方)しかりユーモア要員のようだ。同じクラスの男子(一人だけのバドミントン部)との絡みしかなかったが、和奏が受けている放課後の補習にも加わるらしい。合同音楽発表会の課題曲は『true tears』のOPだった「リフレクティア」とか使うあたり憎い演出だ(褒め言葉)。宮本来夏(CV瀬戸麻沙美)は放送前のキービジュアルではおとなしいキャラを想像していたが、歌うことが大好きな元気少女だった。そして彼女の誘いを断ったり、歌うことを執拗に拒絶する和奏との関係性は、花咲くいろはの緒花と民子そのままである

人類は衰退しました』01話「妖精さんの、ひみつのこうじょう」
 ここでも主人公らしき先生(CV中原麻衣)が活躍しているとは意外だ。OP含め、キャラデザは個人的に嫌いじゃない。冒頭で髪型が短かったのは何かの伏線?妖精さん育毛剤でBパートでは元の長髪に戻っていたが、そこでファンタジィ要素が強いことがわかって減点。人類の代わりに地球を支配しているのは妖精さん、衰退という名のスローライフ、食糧不足の世界のわりに、かなりのんびりした牧歌的な世界観。後半では「走るチキン事件」が起こり、その調査に「ようせい工場」を訪れるが、パンの案内ロボット=オチが流血でキャロット果汁というユーモアのとおり、ラノベの中でも対象年齢は少し低めか
 
じょしらく』01話「普段問答・ふく違い・叫び指南」
 冒頭アバンだけ真面目に落語しただけ、OPは『咲』かと思った、そして本編は落語とは一切関係なかった。いきなり登場人物がアニメ化する意味あるのか自虐ネタ入れてきたり、こういうメタ志向はネタとして見るのはいいけど大人になると手が回らない。オレンジ髪の少女CV佐倉綾音の声だけは好きになった

この中に1人、妹がいる!』01話「見知らぬ妹からの声」
 王道のハーレム主人公。同性の友人なし?偉大な父の跡を継ぐため用意されたカリキュラムを修め、最後の条件として「伴侶となる女性」を見つけるべく学校に通う。黒髪少女はあそこで車に轢かれなかった表現ちょっと不自然じゃね?シュークリーム仲間になった次は木登りツンデレ少女に惚れこまれ、さっそく「下の名前」で呼び合う仲になった。ラストは屋上でそれらしき自称「妹」と対面して次週へ。幼少のころ事故で一部記憶がないので、そこで「妹」との記憶もなくなったのだろうか。スカートの影が不自然に多め。改造戦士グランべリオンで二次創作でもくるか?さておき、妹が判明した時点で試合終了の『ツインズ』になるのか、それとも判明したあとからが本番なのか?自称「妹」の声が2パターンあったのは妄想CVユウみたいな脳内変換して今後も増えていくのか?

恋と選挙とチョコレート』01話「廃部!」
 こちらは普通に車に轢かれたよね?生徒会関連の黒い交際的なスクープを揉み消され、ちょっとダークな世界観になるかと思えばやっぱり王道のハーレムルートか。しかしヒロイン目線で朝着替えて主人公を起こしにいくところは新鮮。DVD販促用のスカート補正もしかり、部活ではみんなから「大島」と上の名前で呼び捨てにされているように最初から仲がいい。同性の友人あり、『この中に妹ry』とはほとんど真逆の設定だが、こっちのほうが自然で好感が持てる。「乳は争えない」顧問教師の妹が生徒会長に当選した暁には廃部確定?メインヒロインと思しき住吉千里(CV中村繪里子)がチョコが食べられない理由については語られないまま次週へ

だから僕は、Hができない。』01話「運命の赤い糸!?」
 ハイスクールD×Dが好きなひとにはお勧めか。死神世界から来たリサラ・レストール(CV遠藤綾)と仮契約して魂=エナジィ補給源にされた主人公の加賀良介(CV下野紘)はエロい高校生だった。「愛は正義、エロは正義!」雨の中で出会ったリサラを狙って、謎のモンスターが家をなぎ払う。死神への変身は乳丸出しで、戦闘中には力が弱くなっていくにつれ衣服が溶けていくなど演出が馬鹿すぎ(笑)。昭和が帰ってきた。ラストはその胸を揉んでエナジィ再び送ってピンチを脱するが、壊れた家屋は元に戻っていないことに主人公は嘆かないのは不思議。3ヵ月後には確実に死ぬことになっている?果たして主人公はどうなる?と半端なシリアスを入れてきたのは逆にマイナスでは。次回予告では本人まったく気にしていないようで一安心したけれど

はぐれ勇者の鬼畜美学』01話「強くてニューゲーム」
 次元を抜けると衣服が溶けるってどんな設定だよ(笑)この作品もバスト解禁のエロ志向かと思えば、しっかり面白そうな話。異界から帰還した能力者を収容するバベルという施設が舞台になるのか。どこぞのデッドマンワンダーランド?検査という名目の模擬戦闘では、さんざん生徒会長を煽っておきながら氷柱にヒビを少し入れた程度だったが、生徒会長とのタイマン勝負をお預けにしたという意味で実はちょっと触ると全部粉々になっていたとは驚き。「妹」に被害が出ないようにとの配慮とはカッコイイ主人公してる。勇者が魔王を倒したあとの、後日談的な余興ではなさそうな雰囲気。現実世界に連れ帰った「妹」というのは、倒した魔王の娘だった衝撃など!

ココロコネクト』01話「気づいた時には始まっていたという話」
 キャラデザ的にも内容的にも、京アニでやればいいのに。さておき、必ず部活に入らなきゃならない高校、特にポリシィのないアウトローな5人は文化研究部で日常を送っていた。同部員でもある桐山唯(CV金元寿子)と青木義文(CV寺島拓篤)の2人から魂が入れ替わった話を聞き、しばらくして主人公の八重樫太一(CV水島大宙)と永瀬伊織(CV豊崎愛生)の身にも同じ現象が起こる。40分もしないうちに元に戻ったが、魂=人格が代わったことで今後どのような展開を見せるのか楽しみな終わり方。5人それぞれ2つとない家庭生活の営みがドラマを生みそうな。例えば、稲葉姫子(CV沢城みゆき)が評するところの「屈託のない笑顔をすればモテるのに」というのは、放課後のラストを見るかぎり実は普通にやってるんだよなという感じで、妹と手を繋いでスーパーに入っていくところで終わるのは素晴らしい。そして不穏な次回予告からEDへの変化球というのも斬新だった

ソードアート・オンライン』01話 剣の世界
 魔法のない、自分の体を動かして戦うRPG。フタを開けてみれば、仮想空間を舞台にしたクローズ・ドサークルだった。とりあえず、CV平田広明さんが意外にいいやつで終わって肩透かしを喰らったことはさておき、アバターなくして、現実の素顔さらす意味あるか?醜態の阿鼻叫喚、ネカマ暴露など「出オチ」感が半端ない。基本的には『アクセル・ワールド』と似たような趣向でいかにも同著者らしい。個人的には『.hack』のほうが好み。今回は名実共にチュートリアルだったので、次回ヒロインのアスナ(CV戸松遥)が出るまで切るかどうかは保留

境界線上のホライゾンII』01話
 これは普通に第14話として見るべきもので1期を見てないときつい。各種迎撃用の戦闘シーン。野球部や陸上部はさておき、どうも武神の朱雀戦だけ腑に落ちないのは私だけか?ロボットの肩に乗る必要性とか、あの機動力で振り回されない物理法則とか、だったら中に搭乗して操縦するなり、遠隔操作するなりしてほしい。そうじゃなくても召喚系バトルっていつも釈然としない。自立稼動型を操るならエマージーのピンチガードぐらいなきゃ、なんで誰も銃で狙撃しないんだろう?とか余計な雑念がシリアスに邪魔をする。「巫女は人が撃てない」というのは、攻殻の「スナイパーは捕虜になれない」みたいでカッコイイ。「あ、あの泥棒ネコども・・・」ホライゾンの擬似嫉妬いいね。大罪武装「嫌気の怠惰」を操る副会長フアナ(CV田中理恵)その超過駆動は自分の欠点を束縛する。胸まわりを気にする正純たちとは対照的に、一方のホライゾンは全身だったのが切なかった。全裸のままフアナの後ろに忍び寄るトーリ「にんっ」でBパートへ。立花宗茂・妻(CV寿美菜子)をはじめ、悲観の怠惰をはねのけている隙に、戦線離脱。トレス・エスパニアの次は英国。トランプに見立てた生徒会4人とバトルが早くも勃発。書記のトゥーサン・ネシンバラ(CV田村睦心)が駆けつけ、神奏術「幾重言葉」を操り、シェークスピア(CV斎藤桃子)との作家対決?で次週へ。「さあ、はじめようか」

 

 ・・・というわけで、この段階での夏期新作ベスト5はこちら

 第1位『TARI TARI
 第2位『はぐれ勇者の鬼畜美学
 第3位『ココロコネクト
 第4位『恋と選挙とチョコレート
 第5位『カンピオーネ! 〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜』
 
 さらに春期2クール目も交えての総合ランクベストテン(暫定)

 第1位『エウレカAO』
 第2位『境界線上のホライゾンII
 第3位『TARI TARI
 第4位『輪廻のラグランジェ season2
 第5位『ココロコネクト
 第6位『恋と選挙とチョコレート
 第7位『氷菓
 第8位『カンピオーネ! 〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜』
 第9位『ソードアート・オンライン
 第10位『アクセル・ワールド